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いろんな先生

「伊東先生は、いい先生だった」と、しみじみ次男は言う。
伊東先生は次男の小学校の時の先生で、六年間のうちの三年間、担任をしてくださった。
まじめでとても熱心な先生と定評があり、保護者の間でも人気があったが、
そのあまりに徹底した指導は少々堅苦しくもあり、そんな伊東先生を当時の次男は、「厳しすぎ」「めんどくさい」「つまらない」と、さんざん煙たがっていた。
まぁ、確かに、堅物の先生というのは、小学生にとってはあそびが少なく、自由で楽しい雰囲気に欠けるのだろう。
三度目の受け持ちがわかったときには、私も正直なところ、次男に同情したものだった。

中学に入り、子どもにとって大きく変わることの一つは、多くの先生と同時に関わりを持つことだ。
校長先生や教頭先生から学級担任の先生、学年の先生、各教科担当の先生、部活の顧問の先生、委員会の先生・・・
一口に先生といっても、いろんな個性の先生がいる。
新入生が入学するたび、先生の方も初めて会う子どもたちを把握するために様々な努力をなさると思うが、
子どもの方だっていろいろ戸惑うのだ。
それぞれの考えを持った先生がたのそれぞれのやり方をのみ込み、自分なりに順応していかなくてはならない。
日々起こる新しい出来事の中で、子どもたちはそれぞれの目線で、それぞれの人を「見る」。
思春期の子どもの人を見る目というのは容赦なく鋭く、多感な心は多くのことを感じ取る。

新しい先生たちと出会って一年が経ち、次男の中にもそれぞれの先生を形容する言葉が増えてきた。
先生という名の未知の大人たちを中学生なりに理解し、自分の世界に位置付けたということだ。
いつも温かい言葉かけで応援してくれる先生。
子どものいいところを見つけて、認めてくれる先生。
厳しいことを言うし、頭ごなしに叱られることもあるが、いつもこちらを向いてくれている先生。
あまり頼りにはならないけど、とにかく優しい先生。
問いかけるだけで、答えを教えてくれない先生。
二面性があり、態度がころころ変わる先生。
お気に入りの子どもをひいきする先生。
ちょっと意地の悪い先生。
独自のキャラクターを強く押し出してくるが、どこか憎めない先生。
次男から、先生の話を聞くのはけっこう面白い。
保護者には見えてこない一面も、子どもたちは逃すことなく見ているのだ。
一人一人の先生のいいところも、また、そうでないところも。

人間関係というものについて、特に大人との関係について、子どもは正直だ。
信頼できる人かどうか嗅ぎ分け、尊敬できる先生には従うし、それに値しないと判断した先生には反発する。
次男もこの一年、目まぐるしい日常の中で何人もの教師に接し、その感触を確かめながら過ごしてきた。
先生たちとの関わりの中には良いこともあったし、予想以上の良くないこともあった。
これが中学というところなんだと、最近では子どもなりの割り切った考えに至ったようではある。
その次男が、先日ふいに言ったのだ。
「伊東先生はほんとうにスゴイ先生だった。どんなときも正しい人だった。」
その言葉を聞いたとき、次男がこの一年でどれほど成長したか、私ははっきりと見て取った。
「それを聞いたら、先生、喜ぶね。今度、会いに行ったら?」
やだよ と言いつつも、まんざらでもない様子の次男。
嬉しいのは伊東先生以上に、この母なんだけどね、今はそれを言わないでおこうと思う。

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