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2016年2月

時は流れる

時計の針は刻々、時をきざみ続けている。

目を閉じて己の存在すらかき消すくらいに息をひそめてみても

時が止まるわけではない。

耳に響くカチカチという規則正しい音が

ありとあらゆるこの世のすべてを押し流していく強大な力の存在を

まざまざと見せつける。

いつだったか、

自分の部屋の時計が止まっていることに気付かない義母が

深夜と勘違いして早朝から

起き出した夫に怒声を浴びせたことがあった。

情け容赦なく突き進む時の流れからそんなふうに

はみ出してみることができたら、

後戻りできない現実からほんの少し

目をそらしていることができたら、

どんなにか心が安らぐだろう。

想定内の出来事だった。

わかっていてもどうすることもできなかった。

が、後悔しているというのとは違う。

迷いながらもベストは尽くしたと思っている。

ただ、あのときこうしていたら事態は変わっていただろうか と

過去を掘り起こしてはもしもを問う、私の悪いクセがまた顔を出す。

ぐずぐずと何度同じところを彷徨ってみても

やはりこれは必然だったと 冷静にそう思う。

私の心が今ここで沸騰してしまわないのは、

いつの間にか体に備わった安全装置が自動で働いて

適正な温度が保たれている、

まさにそんな感じだ。

人間、長く生きていると、進化するものなんである!

自分の中の驚くべき適応力に

自ら称賛の思いを込めてそう叫ぶ。

そんなちっぽけな人間の声に、時は耳を貸すこともせず

世界を引き連れて歩みを進める。

そしてこの先も決して澱むことなく、時は流れ続けていく。

 

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声マネ電話

電話が鳴った。
出てみると、よくある怪しげなセールスである。
なにやら会社名を名乗りながらも発信は携帯電話ってとこからまず怪しい。
そして第一声。
あ、お忙しいところ申し訳ございませっん わったっくっし、 ×××××××の○○○~と申します(以下省略)
言っている内容はともかく、話し方がおかしい。
無駄に抑揚をつけた上に、固有名詞のところに来ると微妙に声を濁し、ところどころ鼻でも詰まっているかのようにたどたどしく、変なところでおかしな間が入る。
聞いていると、思わずイラッとくる話し方だ。

うちの電話は夫の仕事関係の連絡先でもあるので、
はっきりしない発信元からの電話でもとりあえず出ることにしている。
結果、こうした勧誘目的の電話であることも少なくないが、
そういう場合は丁重に、時には厳重にお断りしている。
その時もキッパリとお断りしたのであるが、相手もさる者、
では、改めます と言って電話を切った。
何度かけてきても同じこと。
このような面倒な手合いは迷惑電話として拒否するように電話機に登録する。 
これでよしっと!
電話の設定を済ませ、やりかけていた仕事に戻るが、
どうしても先ほどの電話の声が耳について離れない。
夕食で家族がそろったときに、その話をする。
今日ね、ヘンなセールス電話があったの。しゃべりかたがすっごくヘンでね… と、私はそのしゃべりを再現。
真似しているうちにどんどん楽しくなってきて、身振り手振りまで付き始める。
声の抑揚に合わせて、首を上下にかっくんかっくんしていると、
「そんな芸人、いたよねー」と長男。
あ、ピスタチオ!
親子で声が合ってしまった(笑)

あの電話のとき、イラッとしたにもかかわらず、なぜだか耳にひっかかっていたあのしゃべりの謎が解けた。
電話の声の主はピスタチオの目が細いほうの彼(小澤というのね)を意識して話していたに違いない。
絶対に絶対に絶対にそうよ!
先方がそのつもりなら、こちらはおかしな髪型の相方・伊地知よろしく、もっともっとボケなあかんかったーsmile

しかし、ケータイのアドレスに、よく松潤さんや相葉ちゃんさん、ニノだよ♡さんから迷惑メールをいただいたりするが、声マネ電話というのは新しい!
すぐに電話を切られないようにするための、それも一つの工夫なのかしら?
などと面白がってみても、所詮は怪しい勧誘電話、やはり迷惑でしかない。
またかかってきたら、何て言おう?と、偽ピスタチオからの電話をワクワクしながら心待ちにする息子たちには、
迷惑設定になっていることは当面の間、内密にcoldsweats01

 

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自動運転はあきまへん!

「ほら、今、自動運転だよ」だなんて夫が言うものだから、
助手席の私はいっぺんに目が覚めてしまった。
私も自分の軽自動車をふだん乗ってあるくものの、ほぼ市内限定ドライバー。
ちょっと遠出するときには、夫の車、夫の運転でというのが定番になっているわが家である。
夫が今乗っているのはレヴォーグという車。
前に乗っていたスポーツ系ワゴン車からの買い換えにあたって、この車を最初に推したのは私だった。
なんでも、アイサイトというのが注目の装備で、安全性の高さではピカイチなんだそうである。
スバルと言えばエンジンに定評があるんでしょ とか、
口先でそんなもっともらしいことを論じてみても、実は車のことなんてちっとも分かっていない私である。
おススメの本当の理由は、見た目がかっこいいとか、スバルのマークがかわいいとか、そんな恥ずかしいほど単純なものであったことをここに告白する。

これまで、夫は仕事の用で遠出したときになど、
この車の高度な機能をちょいちょい試していたようで、
「レヴォーグ、すごいぞ~ 高速にのったときは運転が楽だよ」
と、ときどき興奮気味に私に話してくれていた。
そんなとき、目的地まで自分が乗っけてもらえさえすればよく、車への関心の薄い私は、ふぅーん、そうなの? それはよかった と、耳半分で受け流す。
そんないいかげんな態度を取っていた報いが、
いや、いつも安穏と助手席に座り、お気楽にうたた寝をしていた報いが、とうとうその日、そのとき、やってきたのである!

アイサイトというのは、車体にステレオカメラを搭載することによる運転支援システムのことで、必要に応じて自動でブレーキを制御して衝突を回避したり、自動で速度を調整し先行車のあとをついて走行したりできる機能だ。詳しくはコチラを。
だから、その機能をONにすれば、例えば高速道路を一定の速度で走りたいときや、だらだらの停滞に巻き込まれたりしたとき、運転者の負担が劇的に軽減するらしい。
それを私が助手席に乗っているそのときに、夫は体験させてくれようとしたのだ。
高速でもなんでもない、一般道の、なんてこともない田舎道で。
え! 自動運転ってなに? どういうこと? とうろたえる私。
「だから、今、アイサイトが運転してくれてるの」
うっそー!! やだ、こわいじゃん!
「ほら、前の車との距離、ずっと変わらないだろ?」
確かにちょっと長めにとった車間距離を保って、私たちの車は走行している。
あ、前の車が信号で止まった! えぇーっ どうするの~sweat01sweat01sweat01
ほとんどパニック状態の私を尻目に、レヴォーグ氏はゆっくり減速し、安全に止まった。
ふぅーっwobbly
もうやだ。心臓に悪い…
すっかり眠気も吹っ飛んだ私。
何か問題でも?と余裕の表情のレヴォーグ氏(妄想)の静かな微笑みを肌で感じながらも、
こわいから、もう自動運転はやめて と夫に訴える。
もともと自分がおススメしたくせにsmileと言いつつも、その後は夫が自分で運転してくれた(と思う)。

近い未来、自動運転の時代が来ると言われているが、
その日私は、自分がどんなに機械を信用していないかがよくわかった。
そんな私であるから、もし自分が運転する車にアイサイトがついていたとしても、その機能を使うことは絶対にないと思う。
もちろんアイサイトに運転を丸投げしていいわけでなく、あくまでサポートに過ぎないのは分かっていても、
怖さのほうが先に立って運転どころではなくなるに違いない私には、かえって危険というもの。
どれだけ優れた機能も、それを使う側にそれなりのスキルと度量が備わっていなければ、ただの絵に描いた餅なのだ。
少なくとも自分には自動運転が向いていないということを私は今回思い知った。
なんでも便利になればいいってものでもないのね…think
もし私が自動運転も可能なハイスペックの車に乗ることができるとしたら、それはきっとテレビドラマ『ナイトライダー』に出てくるナイト2000だけだ。
ナイト2000が私の前に現れて、「お任せください 安全運転でまいります」と言ってくれるのでなければ、絶対にお断りだ。

**追記**
  偶然ですが、『ナイトライダー』が今、NHKBSプレミアムで
  毎週水曜日午後4時15分から放送中なんですね!
  来週から見よう~happy02

 

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人には人の事情がある

義母宛にかかってきた電話を取り次いだ。
義母が通っている詩吟の教室のお仲間さん。
あれ?と私が思ったのは、つい昨日もその方から電話が入っていて、そのときに義母がケータイのほうにかけてちょうだいとケータイ番号を教えているのを聞いたからだ。
それでも固定電話の方にかけてくるお仲間さん。
ここ数年、プライベートな電話はほぼ自分のケータイですることにしている義母であるが、
そういえば今までもその方からの電話を取り次ぐことは度々あった。
次からはケータイにかけてねというやりとりを義母はこれまでにも何度か繰り返したに違いないが、でもやっぱり固定電話にかかってくるのだ。
80代の義母と同年代であろうお仲間さんは、話し方などとてもしっかりしていて感じもよいのだが、年を取るとは、そういうことなんだろうなぁと思う。
まぁ、人の事情は分からない。
ただうっかりしただけとも考えられるが、
もしかしたらその方、ケータイにかけると固定電話よりも微妙に上がる電話料金が気になるのかもしれないし、あるいは番号を書いたメモをなくしてしまったのかもしれない。
ひょっとして、11桁もの番号を間違わずに押すことに不安があるのかもしれないし、なんらかの理由でケータイ恐怖症であるのかもしれない。
そんなことに思いを巡らしているうちに電話は終わって、義母が受話子機を戻しながら、私に言い訳をしに来る。
「あの人、ケータイにかけてって言ってるのに、もうっ!ごめんなさいね」
別にどっちだっていいのだ。
義母に電話を取り次ぐのがいやだというほど、私はけちな人間ではないつもりだ。
家族にかかってきた電話を取り次ぐのは、むしろ普通のことだと思っている。
義母の方が私に取次ぎをしてほしくないということでないなら、
特に問題はないのだ。
だから、ここはごめんなさいと謝るところではなく、ありがとうというべきなんだと思う。
何度言っても固定電話にかけてくるお仲間さんよりも、
そうやっておかしな言い訳をしにくる義母の方が、私にとっては心底面倒くさい。
感覚の違いというのはほんとうに、人間関係を難しくする。

そんなことがあったあとで、義母がまた私のところへやってきた。
手にカップ麺を持っている。
「今日は午後、詩吟の日だったの。2時から始まるから、お昼はこのおそばを食べて行くからね」
私にお昼ごはんの心配はいらないと言ってくれているのはわかるのだが。
教室の場所まで、どんなにゆっくり歩いて行っても30分もかからない。
ふつうにいつも通り、12時を少し回ったくらいの時間に、私が用意するカップ麺よりはいくらかましな食事をとるというのではダメなんだろうか?
11時15分の今から、その手に握りしめた、賞味期限切れの怪しげな焼きそばを食べなくちゃいけないんだろうか?
心の中に暗雲が立ち込めていくのを意識しながら、それでも私は感情を隠し、そうですか、分かりました と告げる。
過去に幾度となく繰り返した同じやりとりを、再びここで始める気は毛頭ない。

嫁と姑はどこまでもかみ合わないものねぇと私がため息をついているちょうどそのころ、
夫は仕事関係の電話を待っていた。
「いやね、昨日も電話で話してて、追ってすぐ連絡しますって言うもんだから、すぐにかかってくると思ってたんだけど、24時間経った今もかかってこないんだよ」
どうやら、嫁と姑に限らず、人と人はかみ合わないようにできているものらしい。

 

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ほろにが気分

テレビってすごい。
水曜日のNHKあさイチで、カカオが70%以上含まれるチョコレートが便秘の解消や認知症の予防にいいという話をやっていたので、
金曜日の今日、午前中にスーパーに行ってみたら、お菓子の棚からハイカカオのチョコレートが消えていた。
そういえば、そうだった。
世間ってそういうもんだった。
納豆のときも、アーモンドミルクのときも、おんなじだった。
なんて素直な反応。
そして、そういう世間と同じ反応を示しつつ、たいていいつもワンテンポ遅れる私~(^^;)
がっかりしてその場を立ち去ろうとしていたちょうどそのとき、店員さんが現れてなくなった商品の補充を始めた。
なんてナイスなタイミング!
おかげで私は目的の品を手に入れることができたのだ。

でもね、こう見えてもアタクシ、
今回テレビで特集する前から、チョコレートの効能については注目しておりましたのよ!
なーんて、テレビに乗せられた単純な自分がちょっと恥ずかしいので言い訳めいたことを言ってみる。
なんたってポリフェノールが豊富ですからね。
これがカラダによくないわけがない!
とかなんとか、もっともらしいことを言ってても、結局ミルクたっぷりの甘いチョコレートが好きな私。
手元にあるのはそういうのばかりで、
ハイカカオでなければ効果がないとあさイチに言われてしまっては、
あぁやっぱりこれからは、ほろにがのハイカカオに尽きるんだわ と素直に買い物に走ることになったのだった。
それというのも、この一週間、私があるほろ苦い思いに囚われていたせいもある。

ことの始まりは、先週の金曜日。
学校の帰りがけに、ある出来事が次男を襲った。
次男にとっては、まさに青天の霹靂ともいえる友人とのトラブルだ。
帰宅した次男の心には、嵐が吹き荒れていた。
困惑。怒り。そして悲しみ。
もうだれも信じられない と次男は嘆き、声を上げて泣いた。
次男にしては珍しいほどのストレートな感情の表出に、私も驚いた。
いつものちょっとした揉め事のときは、いじけてふてくされ、私とも口をききたがらないことが多いのだが、今回はよほどのことだったのだろう。
仲のよかった友達と、どんな行き違いがあったのか。
次男自身にもそれが分かっていないため、深い悲しみの淵に足を突っ込んだまま、這い上がる術もないようだ。
11歳。
いろいろな出来事に心も揺れ動く時期。
多感になっていく年頃の子どもたちが集まっているのだから、
それこそいろんなことが起こりうるんだろう。
ときには友達とぶつかって、赤や黄色や黒の絵の具が入り混じったような思いを味わいながら大きくなっていくんだ。
こんなとき、親ってたいしてなんにもできないものね。

ひとしきり泣いた次男は、おもむろにDVDを見始めた。
わが家には、夫が適当に買ってくるもののほか、映画好きの長男がテレビでオンエアしたのを録りためたものがけっこうある。
そのとき次男が選んだのは、テレビから録画した『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』。
市原隼人クン扮する「ママチャリ」を筆頭に、高校生たちが佐々木蔵之介サン扮する駐在さんにしかけるイタズラバトル。
このヤンチャな悪ガキたちに負けてない感じの駐在さんがなんともいい味を出している。
途中からその場に顔を出した長男も加わって、みんなで『ぼくちゅう』を観る。
こんなとき映画っていい。
なんにもしゃべらなくても、みんなが同じ場面で笑う。
同じようなことを思う。
気持ちを共有できる。
そんな空気に包まれて、見終わったころには、次男も元気を取り戻したようだ。

やれやれ と思っていたら、その次男、週末の休みの間に熱を出した。
病院に連れて行ったら、インフルエンザと判明。
今週はまるまる出席停止となった。
熱を出したとはいえ、何もしない一週間というのも、いい骨休めになったろう。
また月曜から新しい日常が始まる。
ほろ苦いチョコレートを食べながら、わが子のほろ苦い経験をせめて一緒に味わうことができたらと思う母である。

 

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