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気になる言い方 (3)

敬語のお話も三回目になりました。
今回は、「~してもらってもいいですか?」という言い方についてです。
実はこの言い方、私はよく使っているのですが、
文化審議会の答申『敬語の指針』の第3章の第3「具体的な場面での敬語の使い方」で取り上げられておりました。
取り上げられているからには、どこかに間違いがあるのでしょうか?
その部分を引用してみます。

【33】 「それ、取ってもらってもいい(ですか)。」「こちらの書類に書いていただいてもよろしいですか。」というような言い方をよく耳にする。「取ってちょうだい。」や「取ってください。」、「書いていただけますか。」に比べると、何だか回りくどい言い方に聞こえてしまう。こうした表現については、どう考えれば良いのだろうか。 

【解説1】基本的に「~てもいい(ですか)」「~てもよろしいですか」などは、自分のすることについて、相手の許可を求める言い方である。しかし、「取ってもらってもいい(ですか)。」という表現は自分が取るのではなく、相手が取ることを要求しているものである。したがって、「取ってちょうだい。」や「取ってください。」という依頼や指示の表現と同じ内容を表すものである。そのように、本来なら依頼や指示の表現で済むところを、許可を求める表現に変えているということになり、その分だけ、「回りくどい」印象を与えるのだと言える。
 指示や依頼が簡潔にできる状況であれば、こうした回りくどい印象を与える表現は用いない方が良いだろう。

ま… 回りくどい… ガ━━Σ(゚д゚;)━━ン!!
そうかな… そうなのかな… (u_u。)
でも、間違いではない ということのようです。

【解説2】このような、依頼や指示を「許可を求める形」で行う表現は近年よく耳にするようになった。なぜ、このような回りくどい言い方をわざわざするのだろうか。
 例えば、「取ってちょうだい。」「取ってください。」といった表現は、相手に直接働き掛けているものである。それに対して、「取ってもらってもいい(ですか)。」と言う表現は、(自分が)取ってもらえるかどうかを尋ねる形に変わっているのである。そうすることで、相手に対して押し付けるような印象をなくし、相手への配慮を表そうとするのではないかと考えられる。これが、回りくどい、言い換えれば、婉曲的な表現をしようとする主たる理由であろう。…(略)

そう! そうなのでございますよー!!(・∀・)
最後まで「回りくどい」を連発してくれましたが、依頼する相手への配慮がこめられた婉曲表現なのです。
そうしてくれると私はとても嬉しいのですけれども、お願いできますか?というニュアンスを盛り込んだのが、「~してもらってもいい?」という言い方なのです!
いや、奥ゆかしいじゃないですか~ (*v.v)。
思うんですが、話し言葉には口調というものも重要なポイントです。
いくら正しい言葉を話していても、言い方がつっけんどんだったり、皮肉っぽかったりしたら、相手を不快にさせてしまいますよね。
少々回りくどくても気持ちの伝わるような言い方であれば、言われた相手が「分かりにくいなー もうっ!!」と怒りだすようなことはないと思われます。
「~てもいい」が近年よく耳にされるようになったということは、「とんでもございません」のように市民権を得てきた証拠なのではないでしょうか。

それよりも! です。
どうしても耳について仕方がない言い方があります。
みなさんもよくお聞きになっているでしょう、「よろしかったでしょうか」というフレーズです。
初めて聞いたのはいつのころだったか、それは定かではありませんが、「ヨロシカッタ」が妙に引っかかって頭の中でこだましていたのを思い出します。
最近ではだいぶ聞きなれてきましたが、それでも聞くたびに引っかかります。
つい先日もお店でレジのお姉さんに、「駐車場のご利用はヨロシカッタデショウカ?」と言われ、とっさに「ええ、ヨロシカッタです…」とおかしな受け答えをしてしまった私…(^^;)
レジのその若くて感じのいい店員さんは爽やかな笑顔でおっしゃったので、こちらもさらりと受け流そうとは思ったのですが、どうもへんに動揺してしまいます。
この「よろしかったでしょうか」は、昨年、広告会社の協同宣伝が行った「今どきの話し言葉」に関する実態調査によれば、「嫌い」ランキングで堂々1位にランクインしております。
ちなみに、2位は「なくないですか」、3位は「違(ちが)くて」と続き、年代別にみてもこの3つがトップ3を占めています。
これらも、私の「~してもらってもいい?」と同様、当たり前に使っている人にとっては、どこが悪いのよ!?ということになるのでしょうが、今現在はまだ違和感を感じる人の方が多いようですね。

言葉にも流行り廃りがあるものですし、新しい言い方が流行るのもそれがあるニュアンスとともに心に響いてくるからなわけで、例えば若者同士が若者言葉で若者文化を分かち合うのはそう悪いことではないと思いますし、同じ業界の者同士が業界語を連発し合うのもいいと思います。
ただ、TPOをわきまえて、その場に合った言葉遣いをすることや、相手を戸惑わせないような言い方をすることが必要なのだと思います。
それが、周囲を不快にさせないための気配りということなのでしょうね。
そうやってお互いを尊重しつつ言葉が交わされるとき、人の心に温もりが生まれるのだろうと思います。

 

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コメント

サボテンの花さん、こんにちは
大変興味深く拝見しました。仕事柄といいますか、会社がサービス業であるため、立ち居振る舞いや話し方、商品の進め方など研修は最も重要なファアクターです。教える側の一言で、数百人が同じ言葉を使うようになりますので怖さもありますね。レジで、千円からお預かりします。って?私から預かるんでしょう?coldsweats01

投稿: 岳 | 2014年11月24日 (月) 14時57分

岳さん、こんにちは(^^)
お仕事ではどんな方とも失礼のないように接しなくてはなりませんから、特に気を使いますよね。
社員教育が行き届いているかどうかで、会社全体が評価される面もありますしね。
「千円からお預かりします」は確かに、???ですよねcoldsweats01
千円から品物代を差し引いて、お返しが〇〇円ですっていうのと、千円をお預かりします がまざったような感じでしょうか?smile

投稿: さぼてんの花 | 2014年11月24日 (月) 15時35分

うんうん、話し方って重要ですよね。
正しい言葉を使っていても、話し方によっては印象がガラっと変わってしまいますね。
ちょっとまどろっこしくても、丁寧にちゃんと説明しようと一生懸命な人は嫌な感じもしませんし。
まあきちんとした言葉で、サラッと感じ良く話してくれる人が一番いいですけど(*^m^)
そうなりたいもんです(*^m^)

投稿: ところん | 2014年11月24日 (月) 17時54分

よく飲食店で聞くおかしな言葉ですが、例えばお店の人が注文した料理をテーブルに置くときに、「ハンバーグステーキになります。」と言うのを聞いたことがありませんか?持ってきた料理は既にハンバーグステーキなので、「~になります」はちょっと疑問に思うんですけど…。自分で焼くお好み焼き屋さんで「こちら豚玉になります」とか「モダン焼きになります」というのであれば間違いではありませんね、これから焼くことで豚玉なりモダン焼きに「なる」んですから。
…あっ、これはネタでした!f(^_^;

投稿: たこ拳ぢ | 2014年11月24日 (月) 20時33分

ところんさん、こんばんは(^^)
結局は人柄なんですけどね~
一生懸命とか、誠意とかっていうものは、だいたいどんなときでも伝わりますからね。
「きちんと&サラッと」は頭で思っていても、すっと出ないときもありますよね。
あとで、そう言えばよかったんだ… と分かって、よし次こそは!と思っていても、今度はなかなかそう言う場面に出くわさなかったり。
まだまだ修行の足りない未熟者ですcoldsweats01

投稿: さぼてんの花 | 2014年11月24日 (月) 21時58分

たこ拳ぢさん、こんばんは(^^)
あら、こんなとこでネタ使っちゃいました?( ´艸`)プププ
でも、あるある!
「~になります」はありますねー
ちゃんとしたお店では「~でございます」って言いますよね。
世の飲食店のみなさーん!
そこらへん、見られてますよー(笑)
今度、そう言って料理を出されたら、
「え?まだなってないんですか?」ってツッコミ入れようかしらsmile

投稿: さぼてんの花 | 2014年11月24日 (月) 22時05分

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