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人の道

子どもも3年生になると行動範囲が広がる。
子どもだけで出歩いたりしては、さまざまな出来事に出くわすようになる。
昨日の夕方、外で友達と遊んで帰宅した次男が言う。
「ぼくたち、おじさんを助けたよ」
おじさんってだれのこと?
「知らないおじさん。ぼくと友達が二人で歩いてたら、急に近くで倒れたの!
おじさんの服がすっごく汚れてたから、ぼくの服も、ほら、汚れちゃったよ」
と、着ている服を見せる。
そのおじさん、なにか言ってた?
「助け起こしたら、ありがとうって言ってた」
ほかには?
「食べ物がないから、探しに行かなきゃって言ってた!」
それで?
「よたよたしながら、どこかに歩いてったよ」
よほど、衝撃的だったのだろう。
高いトーンの声で興奮気味に話している。

話の内容から、きっとその人はホームレス。
ふだん、この辺ではあまり見かけないけれど。
そういえば、農家の人が畑の作物を盗まれると以前話していたのを思い出す。
もしかしたらそういうこともあるのかもしれない。
『羅生門』の下人は、正義をつらぬいて死んでいくか、悪を行ってでも生き抜くか、葛藤の末生きることを選んだ。
命というものは、生きるということは、重い。

豊かな恵まれた時代とは言われていても、社会の一面には生活苦をかかえる人々がいる。
社会状況や家族のありかた、個人の生き方もさまざまに変化し、自分の力ではどうしようもないところまで追い込まれてしまう人もいる。
そのとき次男が会った人が本当にホームレスかは分からないが、もしそうだったとして、私がなにか意見したりもできないし、救うこともできやしない。
ただ、生きるということの切実さをかみしめるだけだ。

「困っている人を見たら、助けよう」と子どもたちに教えてきたのに、ではどうすることがお腹をすかせて困っている人を助けることになるのか、わからない。
こんなとき、親としての用意が足りない未熟な自分を思い知らされる。
それでも、そのとき、実際の場面で、子どもたちは純粋な気持ちからおじさんに手を差し延べたのだ。
おじさんは、人の温かさを感じてくれただろうか。

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コメント

むずかしいですね。
きっと、私がそばにいて子どもが同じように、ホームレスを助けようとしたら、止めようとするんじゃないか、って思いました。
そして、子どもに、疑問をぶつけられたら、答えられないんじゃないか…とも。

そういうことも含めて、子どもはこれから世の中のをことを見聞きし成長していきますから、親も自分の態度を考え直さないといけませんね。

投稿: クー | 2013年12月18日 (水) 12時39分

子どもの純粋な優しさっていいですね。
助けてもらったおじさんも、子どもたちの優しさにほんの少しでもあったかい気持ちになったんじゃないでしょうか。
ちょうど今、ホームレスになった男の人が主人公の小説を読んでいていろいろ考えさせられます。
その中でホームレスを人と思わないような子どもたちが出てきたりして。
さぼてんの花さんの息子くんたちの素直な行動はとってもあったかいです。

投稿: ところん | 2013年12月18日 (水) 16時29分

クーさん、コメントありがとうございます。
おっしゃること、とてもわかります。
私も、もしそのときその場にいっしょに居合わせていたら、自分はどうしていたんだろうと思います。
子育てをしていると、自分自身が試される場面がありますね。
親も日頃からしっかりした考えを持つことが、ブレない子育てにつながるのだと思います。

子どもはいろんなことから学んでいきます。
私のような頼りない親は、子どもといっしょに迷いながらも誠意を持って進んでいくしかありません…

投稿: さぼてんの花 | 2013年12月18日 (水) 21時52分

ところんさん、コメントありがとうございます。
そうですか。小説を!
それではタイムリーな話題でしたねshine

話を聞いて子どもの優しさに感激しました。
でも、その気持ちがおじさんに届いているといいなぁ と思う反面、もしかしたら力尽きて見せたのはお芝居で、子どもだったら騙されて持っているお金やお菓子をくれるかも…などと考えていたのでは?なんていう疑念までムクムクと湧いてきて、
我が子かわいさのあまり、醜い妄想に駆られてしまう母です。
考えすぎですよねcoldsweats01

でも、目の前で人が倒れても知らんぷりする子に育っていなくてよかったと思いますconfident

投稿: さぼてんの花 | 2013年12月18日 (水) 22時12分

大人になればそれぞれ自分の責任。
ただ、自分の場合なら、
それなら、畑を開放しておこう・・・。

投稿: ファー民 ケイタ | 2013年12月21日 (土) 23時24分

ファー民ケイタさん、はじめまして(^^)
コメントありがとうございます。

子どもたちのためにも、人が人を信じられる温かい社会にしていかなければ と思いますconfident

投稿: さぼてんの花 | 2013年12月22日 (日) 18時25分

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